オトクに生きて勝ち組を目指す研究所

2026年1月23日深夜の急落相場を読み解く、為替介入とは?レートチェックとは?

    

2026年の為替相場は、年明け早々「為替介入」「レートチェック」の言葉が躍る波乱となりました。
FXや投資の初心者や、これから投資を考えている人にとってはニュースで見たことがあるものの、どういう意味なのかよく分からないのではないでしょうか。
今回は、FX界隈での大事件である為替介入やレートチェックについて、その意味や背景、それによって相場に起きることについて解説したいと思います。
FXはもちろん、外貨建ての運用商品を検討している人、さらには株式投資を検討している人にとっては必須の知識なので、この機会にしっかりマスターしておきましょう。

為替介入、レートチェックの基礎知識

為替介入イラスト|無料イラスト・フリー素材なら「イラストAC」

最初に、マーケットニュースで頻繁に登場する「為替介入」「レートチェック」といった言葉の意味や知っておくべき知識を解説します。
これらの基礎知識があれば、関連ニュースを読み解きやすくなります。

為替介入とは?

為替介入とは、各国の政府や通貨当局が為替市場において市場参加者と同じように売買に参加し、行き過ぎたレート変動を是正するために行う行動のことです。日本の場合だと日本銀行と財務省が意思決定を行い、銀行などの金融機関に売買注文を出して為替介入を行います。
一般的に為替介入が入る時は途方もない規模なので、為替相場が大きく変動します。ドル円の場合だと5円くらいは動くと考えておいて問題ありません。近年では円安が進行しており、その動きが行き過ぎたものになるとドル売り円買い介入が何度か行われています。為替介入があるとおおむねドル円が5年くらい急落しています。
当然ながら円売りポジションを大損を食らわされることになるため、マーケットに為替介入の噂が流れると投資家は一気に警戒を強め、それ以上の円売りをしづらくなる局面もしばしば見られます。

レートチェックとは?

レートチェックとは、為替介入を行う際に金融当局が銀行に対してレートの照会をすることです。現在のレートなんてネットですぐに確認できますが、それを中央銀行などが正式に行うことで、「いよいよ為替介入の準備か」との観測が流れ、投資家の警戒感はさらに強くなります。
2026年1月23日の深夜には、レートチェックのニュースが流れたことで市場の警戒感はMAXとなり、それまでの円売りムードから一転して強烈な円買いが進みました。その結果、ドル円は短時間に3円以上急落したのです。
しかも1月23日の場合は日本だけでなくニューヨーク連邦準備銀行がレートチェックをしたとのニュースだったため、日米協調介入があるのではないかとの観測から、ドル円の急落となりました。

口先介入とは?

口先介入のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや

為替介入は実際に巨額の資金と投じて行われますが、口先介入は文字通り通貨当局の責任者や政治家などが口先で市場を牽制することです。
要人が為替レートについて何か言及すると、「このままいくと為替介入があるのでは」という憶測が流れるため、市場の行き過ぎた動きを牽制しやすくなります。口先介入は一切お金を使わず、しかも単なるコメントでしかないため責任もなく、為替市場に対するメッセージとして頻繁に用いられます。
この口先介入には、いくつかの段階があります。これがなかなか興味深いので、その段階を紹介しておきましょう。上から下にいくほどメッセージが強くなり、本当にレートチェックや為替介入をする意思が強くなります。つまり、下にいくほど警戒する必要があります。

  • 相場についてはコメントしない、一喜一憂しない
  • 為替市場は安定的な動きが望ましい
  • 急激な動き、極端な動きが見られ、注視している
  • 必要に応じて適切な措置を講じる
  • あらゆる措置を排除せず断固たる措置を講じる

要人は一人ではないため、人によって言葉の使い方は異なりますが、おおむねこうした段階を踏んで口先介入の温度が高くなっていきます。かつて、日本の財務官が「為替介入はいつでもスタンバイだ」とコメントしたこともあり、これはもう言葉の通りだと思います。
個人的な感覚では「断固たる」といった言葉が出てきたら秒読みだと思っています。

なぜこんなことをするのか

根本的な疑問として、なぜ為替介入やレートチェックをするのでしょうか。そこにはもちろん、もちろん過度な相場の動きに対抗して、歯止めをかけようとする狙いがあります。為替介入が一度入ると、以後また同じ水準になったらまた為替介入が入って大損させられるのではないかと疑心暗鬼になり、介入前と同じ戦略をとりにくくなります。
当局が狙っているのは、まさにこれです。相場に疑心暗鬼を広めて、それまでの動きに歯止めをかける。投資家の目線を変えさせて、戦略を変更させることに最終的な目的があります。
そのため、レートチェックだけで済ませて実際の為替介入をしないこともあります。レートチェックだけで十分効果を確認できたので、それなら無理に使わなくてもいいお金は使わない、というわけです。
2026年1月23日のドル円急落はレートチェックのニュースで起きましたが、実際に為替介入が行われたのかどうかは不明です。為替介入はおろか、レートチェックについても正式にアナウンスすることはなく、あくまでも報道レベル、噂レベルの話です。
このようにやったのかどうか言わないようにすることでさらに市場を疑心暗鬼にさせ、円を売りづらくすることで、ひとまずレートチェックによる戦術は成功しているといえます。
筆者は個人的に一定の為替介入はあったと思っています。10分以内に2円以上の急落になったという極端な動きは、疑心暗鬼だけでは起きないと思うからです。しかしながらこれまでの為替介入のように兆単位の資金が投入されたとは考えにくく、レートチェックのニュースが流れて一度下げたところに、従来より少なめの実弾を投入したのでは、という見方をしています。

為替介入やレートチェックは一切公開されない

基本的に、為替介入やレートチェックといった行動が公式にアナウンスされることはありません。日銀の外貨準備高データなどが公表されてはじめて外貨の大きな動きが分かるので、それまでは闇の中です。
その理由は、先ほども述べたように疑心暗鬼を誘うためです。レートチェックすら公式には発表しないので、いつ、どこで実弾が発射されるかと疑心暗鬼になって、相場の動きが止まります。
2026年1月23日に始まったレートチェック(?)と為替介入(?)は、1月30日に発表される日銀のレポートである程度の結果が分かります。ここで兆単位の資金移動があれば、大規模介入をしたと判断して間違いないでしょう。
筆者はすでに実弾が発射されていると見ており、その後も継続的に続いていると判断しています。

その後の金融市場

為替介入があると、介入が入ったレートは強く意識されるようになります。今回の場合だと、159円台。
再び159円台になるのはかなり先になるとは思いますが、次に159円付近に到達したら再び介入があるのでは、と見なされて買い圧力が弱まります。
逆に言えば、ここにトレードチャンスがあります。
159.50あたりに損切りを置いて159.20あたりで売るなど、介入と介入警戒の動きを利用したトレードも考えられるでしょう。
ただし、今回の場合は円高になっても株価が暴落していません。1月26日は日経平均が大きく下げましたが、翌日以降は反発。介入という一時的な動きであり、相場の地合いは変わっていないとの判断かもしれません。多くの市場参加者は、やはり円高は一時的なものでその後はまた円売り祭りが再開すると見ているのかもしれません。
とはいえ、今後はドル円が一定以上に上がりづらい展開になるため、円安の恩恵がある輸出銘柄も上値を抑えられる展開が考えられます。

為替介入、レートチェックの報道があった時の投資戦略

スマホで見るFXチャートの無料の写真素材 - ID.43068|フリー素材 ぱくたそ

レートチェックや為替介入は、市場原理に反した強制的な行動です。市場原理に任せているとどんどん円安が進んで、最高値の162円を超えそうな気配すらありました。それを良しとしない日米両国が協調して介入を行い、強制的にドル円相場を押し下げたのが、今の相場だと考えています。
それでは、こんな時にはどんなトレード戦略が有効なのでしょうか。私が持っている相場観をお伝えしたいと思います。

日本はナメられている?

過去に何度も為替介入はありましたが、介入で5円くらい下げるとそれが絶好の買い場となり、その後数日から数週間で戻すという動きがしばしば見られました。
ここ最近の為替介入は円買い介入なので、ドル円は急落します。しかし市場の動きとしては円安方向のため、介入直後から買い注文が殺到し、再び上昇を始めます。
つまり、何兆円も使って市場にインパクトを与えても、絶好の押し目を提供しているのに過ぎない展開が何度もありました。
しかし、今回は違います。
最大の違いは、日本の単独介入ではなく日米の協調介入であることです。簡単に言ってしまうと日本だけだと介入のインパクトに限界があるので、なめられているわけです。しかし、アメリカが協調して同じ動きをしているとなると、世界中の投資家はビビります。1月28日の時点で高値から7円も下げているのは、アメリカの影がちらついているからです。
過去にあった協調介入はいずれも成功しているので、今後はドルの上値は重いことを前提にトレードをするのが賢明でしょう。

上がれば売りが基本線

具体的には短期的な上昇があって1時間足や15分足のRSIが70を超えてくるような展開があれば売るなど、「上昇したら上から叩かれる」という前提のトレードが機能しそうです。
さらにトレードの精度を高めるのであれば・・・

  • フィボナッチ係数の節目(38.2%、半値など)
  • RSIが70以上、もしくは80以上
  • 200EMAや50EMAなど中長期移動平均の反応

これらの要素が複数重複しているのであれば、いい売り場を見つけられると思います。
こちらは、本記事執筆時点(1月28日12時頃)のドル円1時間足チャートです。

フィボナッチ38.2%の線と、20EMAが重なっているところ(153.10)で反落しているのが分かります。
筆者はここでは入れませんでしたが、ここがいい売り場だったことはその後の値動きで分かります。
再び153.10に上がってくることを想定するのであれば、153.10に売り、さらに上昇して逆行するのであれば、その上の半値戻しである153.42に再度ナンピンの売りを入れて下落を待つ・・・というのが直近の筆者の戦略です。
これと同様の売りポイントは今後も出てくると思うので、チャートを注意して見ているとトレードチャンスが広がると思います。

まとめ

今回は、久しぶりに取り沙汰されたレートチェックと為替介入について解説しました。
国に立ち向かっても勝ち目はありません。レートチェックや為替介入があったらその動きを無視せず、介入を行った国が持っている方向性に従ってトレードをするのが基本です。
もっとも、下がり切ったところで買い直すのも、長期的には面白いと思います。筆者は今だけドル円が上に行きづらくなっているものの、その後は再び155円や158円といったレートになっていくと見ているので、下がり切ったら全力で買っていきたいと考えています。
それでは皆さま、ボラティリティの高い相場だけに用心深く、そして逃げ道をしっかり作りながらのトレードを心がけてください。