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またぞろ増加中の暗号資産関連の詐欺に遭わないための最新知識

    

暗号資産(仮想通貨)というと、ビットコインやイーサリアムを連想する人は多いと思います。
一時期はビットコインの価格が2,000万円を超えるなど話題に事欠かない存在でしたが、最近あまり暗号資産のニュースを見なくなったと感じている人は多いのではないでしょうか。あまり聞かくなったからといって、暗号資産がなくなったわけではありません。そして、暗号資産に関連する詐欺がなくなったわけではありません。いえ、むしろ増えています。
以前ほど話題にならなくなったことで、詐欺の被害は巧妙化しながら拡大しています(話題にならない=注意喚起もされないため)
詐欺は勝ち組になるどころか、老後のために大切な資金を奪われてしまう恐れすらある重大なリスクです。
カチケンでは常に最新の詐欺について注意喚起をしてきましたので、今回は暗号資産に関連する最新の詐欺手口と注意点を解説したいと思います。

2026年時点の詐欺に関わる最新事情

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暗号資産に関連する詐欺には、主に3つの種類があります。それぞれ暗号資産との関わりが異なるので、まずはこの3種類があることを知っておく必要があります。

暗号資産絡みの詐欺手口① 詐欺トークン

暗号資産の世界では毎日のように新しい銘柄が登場していますが、その中には少なからず詐欺トークンが含まれています。
詐欺トークンとは、最初から詐欺目的で発行された暗号資産のことで、有名人の名前を勝手に使っていたり、有名人が「必ず値上がりする」と言っていたりと、あらゆる方法で買わせようとしてきます。その言葉に騙されて買ったものの、詐欺師の言うとおりに値上がりするはずもなく、無価値なトークンを保有することになる・・・というわけです。

2026年時点で記憶に新しいのが、「サナエトークン」でしょう。このサナエというのは高市早苗総理大臣の名前を勝手に使ったもので、運営側は「高市総理を応援するためのプロジェクト」みたいなことを言っていました。しかし、当の高市総理はこのプロジェクトの存在すら知らず、全くの無関係でした。補償するといって具体的にそのための組織も立ち上げているようなので明確に詐欺と確定したわけではありませんが、「有名人の名前を勝手に使って」「無登録業者が暗号資産の取引をしている」ことや、「リターンを期待させる」といった行為はいずれも詐欺に当てはまるものばかりで、筆者は詐欺に限りなく近い目的が少なからずあったと思っています。

サナエトークンの場合は有名人の名前が使われましたが、その他にも有名なゲーム、有名になると喧伝しているサービス、企業、プロジェクトなどなど、そういったものを客寄せパンダのようにして無価値な暗号資産を買わせる手口は後を絶たず、詐欺師にとって暗号資産はとても使い勝手の良いものであるという図式は変わっていないと思います。

暗号資産絡みの詐欺手口② ハンプ&ダンプ

上記の詐欺トークンと似た手口ですが、こちらのハンプ&ダンプは、既存の暗号資産を舞台に行われます。特定の暗号資産について「必ず値上がりする」との情報をSNSなどで流布して投資家の注目を集め、価格を釣り上げていきます。その情報や市場での動きを察知した投資家が高値掴みするのを待って、あるタイミングになったら突然暴落させてサヨウナラというわけです。
詐欺トークンは最初から詐欺目的で無価値なトークンを立ち上げる手口ですが、こちらはすでに市場で取引されている暗号資産をターゲットにします。株式市場でいう「仕手集団」のようなイメージでしょうか。
価格を釣り上げて投資家を煽るだけなら詐欺とはいえませんが、風説の流布というのは証券取引法で禁止されている行為です。株式市場ではやりにくいので暗号資産市場で同じことをしようとしている輩がいるということですね。

暗号資産絡みの詐欺手口③ ウォレットハッキング

3つ目については、暗号資産投資をしている人でなければあまり関係はない手口です。暗号資産を保有している人はウォレットに保管しますが、そのウォレットに対するハッキングで保有している暗号資産を奪うのがウォレットハッキングです。
暗号資産のウォレットには、いくつかの種類があります。日本の投資家で最も多いのは、楽天ウォレットやコインチェック、ビットフライヤーといった暗号資産交換所に口座を開き、その口座で保管する方法です。この場合、暗号資産交換所の口座内にあるウォレットを使用していることになります。
2018年1月26日に日本の主要な暗号資産交換所であるコインチェックに大規模なハッキングがあり、580億円分というとてつもない規模の盗難事件がありました。これについては運営会社が全額を補償しましたが、さすがに会社へのダメージは計り知れず、マネックス証券の傘下に入るというオチまでありました。しかもこのハッキング事件の首謀者は今も見つかっておらず、暗号資産ハッキングの闇深さを実感させられます。

「自分は関係ない」と思っている人への警鐘

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筆者は投資詐欺を含む詐欺に関する相談をお受けしたり、取材をさせてもらう機会があります。そんな機会を通じていつも思うのが、詐欺の被害に遭った人のほぼ100%が「自分は関係ないと思っていた」と判でついたようなコメントをしていることです。
そしてそれは、今も「自分は関係ない」と思っている人にとってのリスクでもあります。
なぜ「自分は関係ない」と言い切っていたのか、そしてそんな人が詐欺の被害に遭ってしまったのか、多くの人たちの声から共通点をまとめてみました。

これは暗号資産の話ではないと思っていた

暗号資産に対しては懐疑的な見方をしていたのに暗号資産の詐欺に引っかかってしまった人に共通しているのは、その案件が暗号資産に関係していると思っていなかったという事実です。詐欺師もそのあたりを心得ているので、お金を出させる過程で暗号資産の話を出しません。

  • これは暗号資産の技術から生まれた新しいシステム
  • 暗号資産を怪しいと思っている人にこそ知ってほしい
  • ●●が異なるのでこれは暗号資産ではない

筆者が知っている限りでは、だいたいこのような文言で勧誘をしています。
しかしながらほとんどの場合、新たに作った草コインであり、保有しても無価値なものに何らかの値打ちをつけているだけです。暗号資産なんて怪しいものと思っていることを前提にしてトークが構築されていることが多いので、違いがよく分からない人は「暗号資産みたいなもの」も全部怪しいと思ってしまってもいいと思います。

信用している人から持ち掛けられた

信用している人が「自分もやっている」と勧めてきたから騙された、というのは暗号資産に限らず無数にありますよね。ねずみ講やネットワークビジネスなども同様で、投資の世界だとFXの自動売買に関連した詐欺でよく聞きます。
この場合、リアルの世界で信用している人から持ち掛けられたのであれば、その人に悪意があるか、その人自身も騙されているかのどちらかです。実際に多いのは後者で、その人も騙されていて良かれと思って話を持ち掛けているケースが大半です。こうなると詐欺師のせいで人間関係まで壊れかねないので、罪深いですね。

もうひとつ、このケースで注意したいことがあります。それは信用していると思っていた人が本人ではなかった場合です。先ほどのサナエトークンは、高市早苗総理大臣を応援している、信用している人の気持ちに付け込む手口です(明確に定義されていませんが私はそう思います)。その他にもホリエモンこと堀江貴文氏や前澤勇作氏など、富豪として有名な人たちの名前をかたる手口もあります。最近ではAIでフェイク動画を簡単に作れるので、これらの人が動画で推奨しているというのも疑ってかかるべきです。

それに加えて知っておきたいのが、LINEで勧誘してきた時にそれが果たして本人かどうかという部分です。LINEアカウントを乗っ取り、その人の名義で親しい人に投資を持ち掛けるような手口が報告されており、これだと疑うハードルが少し低くなります。このように人間関係を悪用した手口は実に色々な種類があるので、信用している人、応援している人が勧めているからといって、まずは疑ってかかるようにしましょう。

楽して大儲けができると信じてしまった

人間誰しも、楽して大儲けしたい願望を持っています。そんなことあるわけがないと思いつつも、もっともらしいことを言われると「もしかして・・・?」と思ってしまうのは悲しい人間の性ですね。詐欺師は言葉巧みにプレゼンをしてくるので、少しでもあわよくばの気持ちがあると、どうしてもそこにスキが生まれてしまいます。
もちろん、「楽して大儲け」という直接的な言葉を使う詐欺師はいません。さまざまな周辺情報を伝えて、聞き手が勝手に想像するように仕向けます。
その上で、「もちろん投資なのでリスクはあります」と伝えて責任を逃れつつ、信憑性を上乗せしていきます。
その手の動画や広告サイトはネット上に無数にあります。これらを見ているとプレゼンの勉強になると思うほどよくできていますが、それを鵜呑みにしてしまうと詐欺師の思うつぼです。

途中で怪しいと思っても引き返せなかった

暗号資産に限らず、投資詐欺は一度に多額のお金を奪おうとはしません。最初は少しずつ、しかも最初は利益が出たように見せて安心させる手口が一般的です。
こうした手口で少しずつお金がなくなっていくと、途中で怪しいと感じるようになります。しかし、そうなった時にはもう引き返せないようにしてきます。
筆者が見聞きした手口では、投資で儲かったお金を引き出そうとすると「マネーロンダリングの疑いがかけられて出金できない」「出金するには税金、手数料が必要」といって、多額のお金を要求します。自分のお金が口座にあるため、それを守ろうとする心理が働いてお金を出してしまう人は多く、ここから先は詐欺師の言うがままにお金を取られ続けることになります。ニュース報道などで数千万円、数億円といった被害額の詐欺を見聞きすることがありますが、被害額が高額な事件はこのように少しずつ何回もお金を取り続けて最後に行方をくらませます。
途中で怪しいと思ったら、それまでのお金を守るためにも追加の入金には応じず、警察に相談するのが一番です。

詐欺の被害救済を持ち掛ける詐欺手口

詐欺師のイラスト(男性) | かわいいフリー素材集 いらすとや

ここまで来ると、もう何を信じればいいのか分からなくなりますが、ネット上には詐欺被害に遭った人に向けて「詐欺に遭ったお金を取り返します」と持ち掛けて、依頼者からお金を巻き上げようとする輩もいます。
弁護士事務所や探偵事務所が本当にそのための広告を打っていることもありますが、何もやる気がないのに被害救済を持ち掛ける広告も無数にあります。
こうした広告に対して筆者が言えるのは、悪意の場合はもちろん、善意であっても被害に遭ったお金を取り戻すのは極めて困難であるということです。
コインチェック事件では580億円もの暗号資産が盗まれて、いまだに犯人が誰なのかすら分かっていないのです。「暗号」資産というだけあって秘匿性が高く、ランサムウェア脅迫の身代金にも使われるほどです。
暗号資産を悪用した詐欺でお金を取り返すのはほぼ不可能と思ったほうが良いでしょう。重要なのは、そのことを踏まえてお金を取られないようにすることです。

まとめ

最近は暗号資産に関するニュースが少なくなり、世の中の関心が薄れているようにも感じます。しかし、暗号資産がなくなったわけではありませんし、暗号資産を舞台にした詐欺事件は依然として多発しています。
あまり話題にならないからこそ詐欺師にとってはやりやすい状況となっており、このタイミングで注意喚起しておく必要があると思いました。
暗号資産に限らず、どんな詐欺にも共通するのは、人間の金銭欲に対する甘い言葉です。わざわざ儲け話を他人に教える人は存在しないという大前提に立って、詐欺師の思うつぼにはまらないようにしましょう。