オトクに生きて勝ち組を目指す研究所

コロナ禍とコロナ後を見据えた「自家発電+自家消費モデル」は導入しないことがリスク

    

新型コロナウイルスの感染拡大が経済、社会のあらゆる部分に悪影響を及ぼしています。外出の自粛ムードが広がるにつれて仕事に行けない人が増え、収入面にも不安が広がっていることと思います。そこで投資に注目される方も増えていますが、肝心の金融市場も暴落、暴落の連続で不安定感が否めません。そこでカチケンが注目したいのが、無尽蔵のエネルギーで需要がなくなることもない、電力です。太陽光発電の「発電+消費」を完結するモデルに活路を見出してみたいと思います。

太陽光発電で作られた余剰電力を買い取る固定価格買取(FIT)の期間である10年が終了する卒FIT問題により、蓄電池の後付けを検討する方が増えてきています。しかし一方で、設置費用を考えると蓄電池の後付けは経済的にトクになるのか、疑問に思う方も多くいらっしゃいます。

また、大雨や地震などの災害を受けて、停電リスクに備えて太陽光発電システムそのものの後付けを検討する方が増えていますが、この場合も設置費用や、経済的にどれだけメリットがあるのかが気になるところだと思います。

そこで今回は、蓄電池を後付けすることによる経済効果や、後付けの設置費用などについて「本当にオトクなのか」という観点を中心に解説します。

太陽光発電に蓄電池の後付けは必要なの?

蓄電池を後付けしても売電によって収入が増えるわけではないため、これまで太陽光発電による余剰電力を売電していた方は「本当に蓄電池の後付けは必要なの?」と疑問に思われるかもしれません。

そこでまずは、なぜ蓄電池の後付けが推奨されているのか、その必要性を解説します。

買電量が減って実質的な収入になる

卒FITによって、太陽光発電による余剰電力が固定買取価格では売電できなくなる(売電はできますが買取単価がかなり安くなります)ので、今までのように売電で光熱費を削減することができなくなります。

その代わりに蓄電池を後付けすることで、売電していた電力を自分達が使う分に回すことができ、それまで電力会社から買っていた電力量が減ります。しかも卒FIT後の売電単価よりも買電単価の方が高いので、卒FIT後は売電よりも自家消費が断然オトクなのです。

しかし、売っていた分の電力を自分達が使うことは収入が増えることとは異なるため、「蓄電池を後付けすることで、本当に今まで以上にお得に生活できるのか?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。

そこで次からは、蓄電池の後付けによって得られる経済効果をご紹介します。

夏と冬の光熱費に大きな差が生じる

余剰電力の売電ができなくなると、その電気は自分達で使う方がお得なことはお分かりいただけると思います。それに加えて考慮すべきことは、夏と冬の光熱費に大きな差が生じるということです。

つまり、蓄電池や太陽光発電を後付けすることで年間を通して電気代を浮かすことができ、特に夏と冬の場合は、蓄電池があるかないかで経済的に大きな差が生じるといえます。

災害時でも家電や携帯・スマホの使用が可能になる

近年は地震や大雨による災害で大停電が起こり、都市機能が停止するなどといった非常事態も発生しており、今後も同様のことが起きる可能性は十分あり得ます。

そのような非常事態に備えて蓄電池や太陽光システムの後付けをしておけば、もし電力の供給が行われなくなったとしても、テレビや冷蔵庫、冷暖房などの家電の使用が可能になります。また、携帯電話やスマホを充電することによって、情報取集や連絡を取り合うことができるようになります。

電気料金の値上げリスクに向けて生活防衛ができる

電気料金は燃料費の高騰に加えて、再エネ賦課金や東電の賠償金負担などによって、今後は値上がりする公算が高いといわれています。

こちらは資源エネルギー庁がまとめた、2010年以降の1kWhあたり電気料金の推移です。2014年に一度ピークを付けた後、一旦はわずかに値下がりしましたが2017年以降は再び上昇に転じています。

出典:https://www.enecho.meti.go.jp/about/pamphlet/energy2018/html/002/

しかし、太陽光発電システムや蓄電池を後付けすれば自家消費によって買電量が減るので、電気料金が値上げされたとしても経済的なダメージは少なくて済みます。

蓄電池の後付けによって自家消費分を増やすメリットは、今よりもこれからのほうが大きくなるということです。

後付けには補助金を利用するとオトク

電力の自給自足に近づくことや経済効果が得られるとしても、蓄電池や太陽光システムの後付け費用は安くはないため、本当に後付けをしてお得なのか?と疑問に思うかもしれません。

その疑問は、補助金制度を使うことでいくらか解消することができます。できるだけお得に蓄電池や太陽光発電を後付けするためにも、利用できり補助金制度をご紹介します。

ZEH補助金

ZEHとはネットゼロエネルギーハウスの略称で、断熱や省エネ、太陽光発電などによって、空調や給湯などによる年間の消費エネルギー収支をプラスマイナスゼロにすることを目指した住宅のことです。

ZEH住宅を新築や購入、改修をすることによって、一軒あたり約70万円の補助金が支給されます。さらに蓄電池も設置することで、1kWhあたり2万円、最大で20万円の補助金を受け取ることができます。

災害時に活用可能な家庭用蓄電システム導入促進事業費補助金

「災害時に活用可能な家庭用蓄電システム導入促進事業費補助金」は、一般社団法人環境共創イニシアチブが公募している補助金です。

ただ、一次公募はすでに終了しており、二次公募も11月29日で終了となっています。各自治体や太陽光発電関連事業では、まだ補助金を支給しているところもあるので、「災害時に活用可能な家庭用蓄電システム導入促進事業費補助金」も三次公募がされるかもしれません。

太陽光発電に蓄電池を後付けしないと起きる「3つの損」

太陽光発電に蓄電池を後付けしないことで、先の章でご紹介したメリットを受け取れないだけでなく、意外な「3つの損」を被る可能性があります。

電力のピークカットができず電気代の単価が高くなる

電力の基本料金は、単価と最大デマンドを掛け合わせて算出されます。ちなみに最大デマンドとは、過去1年間で最も電気を使った30分間の使用電気料のことです。

電力供給には最も使用電力が多くなる時間帯が存在しており、蓄電池によって余剰電力を自家消費すれば電力のピークカットができるため、電気代の単価を下げることが可能になります。

しかし、蓄電池を後付けしないとピークカットができないため最大デマンド値が上がってしまい、電気代の単価が高くなってしまいます。たった一度だけ最大デマンドが大きかったとしても電気代全体が高くなってしまうのは割が合いませんが、蓄電池があるとこのリスクを回避できます。

平時の安心感が得られずモヤモヤする

蓄電池を後付けしておくと、地震や大雨などの災害時でも家電の使用が可能になる備えをしているという、安心感が得られます。

しかし、蓄電池の後付けをしていないとその安心感が得られないうえに、非常時の備えが万全ではない状態が続くため、精神的な不安が常にあり、モヤモヤした気持ちを抱え続けてしまう可能性があります。

FIT終了後に「難民化」する

FIT終了後は、太陽光発電による余剰電力の1kWhあたり買取価格が10円を切ります。比較的高く買い取ってくれる新電力であっても11円や12円が精一杯です。これだけ買取価格が下がってしまっては売電がもはやメリットとは言えず、今までこのメリットを享受してきた人達にとっては詐欺のようなものだという声もあります。

せっかく太陽光発電を設置したのに、売電メリットがなくなってしまっては難民というほかはありません。

(状況別)蓄電池の後付け方法2パターン

ここまでに述べたことよって、蓄電池の後付けによるメリットと、後付けしないことによって被る損失をご理解いただけたと思います。また、蓄電池の後付けを本格的に検討しようと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

蓄電池の後付け方法は、すでに太陽光発電を導入している場合とそうでない場合では異なるため、状況別に解説します。

すでに太陽光発電システムを導入している場合

すでに太陽光発電システムを導入している場合は、蓄電池と蓄電池用のパワーコンディショナーを後付けする方法と、蓄電池と太陽光と蓄電両用のパワーコンディショナーを後付けする方法の2種類があります。

蓄電池と蓄電池用のパワーコンディショナーを後付けする方法

蓄電池と蓄電池用のパワーコンディショナーを後付けする場合は、すでに導入している太陽光発電システムのパワーコンディショナーを、そのまま使用することになります。

既設のパワーコンディショナーの状態が良くて経年劣化が少なく、十分使用できる場合はこの方法を選択するケースがほとんどです。

蓄電池と太陽光と蓄電両用のパワーコンディショナーを後付けする方法

蓄電池と一緒に、太陽光と蓄電両用のパワーコンディショナーを購入することで、省スペースを実現することができます。

また、すでに太陽光発電システムのパワーコンディショナーがある場合でも、10年に1度程度のパワーコンディショナーの買い替えタイミングが来ているのであれば、パワーコンディショナーをハイブリッドタイプに買い替えることを推奨します。

太陽光発電システムを導入していない場合

太陽光発電システム自体をまだ導入していない場合は、太陽光発電を後付けする時に一緒に蓄電池も後付けするべきか、迷う方もいらっしゃいます。

蓄電池は長く使った方が設備費用のもとを取ることができ、後付けが完了した日からさっそく電力の自家消費が可能になるので、太陽光発電システムと一緒に蓄電池も後付けすることを推奨します。

後付けする蓄電池とパワーコンディショナーを厳選紹介

後付けにおすすめの蓄電池3選

後付けする時におすすめの蓄電池を、3つ厳選してご紹介します。

ニチコン ESS-U2L1

ニチコンのESS-U2L1は業界内でもかなりの大容量の蓄電池であるため、災害などの非常時における停電への備えはこの蓄電池があれば、かなり心強いといえます。

オムロン KP-BU65-A

サイズが比較的小さく軽量で、屋内でも設置することが可能です。また、10年間60%以上の蓄電容量保証もされているため、経済効果の面でも魅力のある商品です。

 Looop LP-PKG-HN0101

電力の使用状況をAIが学習するため、各家庭の生活スタイルに合わせた省エネ化や、電力コストの低減が可能になります。

後付けにおすすめのパワーコンディショナー3選

次に、後付けにおすすめのパワーコンディショナーを3つ、厳選してご紹介します。

シャープ JH-55JT3

大きさはコンパクトですが、変換率は95%から95.5%と高い出力を実現しています。

クラウドに連携したコントローラーを使うことで出力を制御することもできるので、生活スタイルに合わせて使うことが可能です。

東芝 TPV-55HY3-M3-A

重量は約29kgと比較的軽量でありながら、変換率96%というパワーを備えた太陽光と蓄電両用のパワーコンディショナーです。使用温度も-20℃から50℃と幅が広いため、屋内に限らず屋外でも使用が可能です。

オムロン KP48S2-HY-3A/4

電力の変換中のロスを起こりにくくする、マルチストリング方式が採用されたパワーコンディショナーです。KP48S2-HY-3A/4の他にも、塩害の多い地域でも対応できるKP48S2-HY-3A/4Aもリリースされています。

まとめ

太陽光発電に蓄電池を後付けすることで、電力の自給自足に近づくことによる光熱費の節約に加えて、電気料金の価格が上がった場合でも少ないダメージで済むなど、経済的なメリットは多くあります。

むしろ、蓄電池を後付けしないとこれらのメリットを得られないばかりか、売電メリットもなく、電気料金の節約もままならず、災害の備えにも不安が残るなど、経済的にも精神的にも損が多い生活となってしまうと考えられます。

賢くオトクに毎日の生活を送るためにも、この記事をお読みになって少しでも興味がおありなのであれば、太陽光発電や蓄電池の後付けを強く推奨します。