2026年の投資はどうなる?現役投資家の展望と投資戦略
まもなく2025年が終わり、新しい年を迎えます。
2025年は波乱万丈の相場環境で大きく資産を増やした投資家、はたまた大きく傷ついた投資家などさまざまだったと思います。
筆者は現役の投資家ですが、私にとっては30%少々の利回りを出せたこともあって、実りの多い年だったと思っています。
来年、2026年はどんな年になるのでしょうか。
未来のことは誰にも分かりませんが、現時点で筆者が持っている相場観を紹介したいと思います。
※これはあくまでも、筆者の個人的な見解です。参考にするのは問題ありませんが、それに沿った投資行動による結果については一切の責任を負いませんので悪しからず。
この記事の目次
2026年の全体的な見通し
私を含めて、他の投資家界隈の意見を総合すると、2026年は引き続き波乱含みになりそうです。2026年の波乱要因を挙げてみると、だいたいこんな感じです。
- トランプ大統領の不規則(?)発言
- ウクライナ停戦の行方
- 台湾有事リスク
- AIバブル崩壊
- 日銀利上げによる円高株安圧力
- 中国の景気減速による世界経済の低成長
- 高市政権の方針、解散総選挙の可能性
これらの他にもまだまだあると思いますが、多くの投資家の意見を総合するとおおむねこれらに集約されます。
私も同意見で、これらの要素が2026年の投資環境に大きな影響を及ぼすでしょう。
とはいえ、「まさか」が現実になるのが投資の世界です。2025年にもトランプ関税ショックや植田ショックなど色々な「ショック」があったので、2026年も今は予想もできないような相場展開になることは大いに考えられます。
それでは次章からは、株、為替、暗号資産、商品など個別の投資領域について展望を述べていきたいと思います。
株式(日本株、米国株)
全体的に株式については強気の見通しが大勢です。日本株については日経平均株価が6万円を目指すと見る意見もありますが、さすがにそれは強気すぎるかなと思います。メインシナリオとしては5万円割れを何度も示現しながら、最終的には54,000円くらいを目指していくのではないかと思います。
ただし、日経平均株価についてはかねてから「株価指数として不適格」との指摘があります。というのも、日経平均株価は構成銘柄の加重平均指数であり、時価総額が大きい銘柄による影響を受けやすい特性があります。最近では半導体関連銘柄の影響が強く、AIバブルに乗じた半導体バブルの影響で大きく上昇したともいわれています。
そのため、AIバブルが崩壊したり半導体関連銘柄が伸び悩むようなことがあると、株式市場全体では成長しているのに日経平均株価は伸び悩むといった展開も考えられます。この事実を踏まえて、日経平均株価だけでなくTOPIXもチェックしておく必要がありそうです。
米国株については、言うまでもなくAIバブル、半導体バブルの真っ最中です。ナスダック100指数を見るとその傾向は顕著で、2025年はナスダックの指数やテック銘柄に投資をしていた投資家が大きく利益を伸ばしました。筆者もインデックス投資でナスダック100指数を積み立ててきたため、その恩恵を享受できてホクホクの市場でした。
2026年もAIをテーマとしたテック銘柄の堅調な伸びは続くでしょう。しかし、AIは人気先行の色合いが強く、ChatGPTを運営しているOpenAIですら大赤字です。今後AI事業をいかに収益化していくかが焦点となり、それに失敗した企業はAIバブルから脱落していくでしょう。
米国株ではAI事業の成否で明暗が分かれていくことを意識することが極めて重要です。
為替
ドル円相場に絞ると、アメリカは来年も利下げを模索し、日本は利上げを模索しています。日米金利差によってドル円レートが160円を超えるような展開になったことを考えると、日米金利差縮小によってドル円も円高に進んで行くと考えるのは、メインシナリオです。しかし、金利差が縮小したといっても、まだまだ金利差は大きく、世界の主要国と比べても日本は超低金利です。
12月の金融政策決定会合で政策金利を0.75%に引き上げ、市場で取引されている10年物の利回りが1.9%台になったとしても、アメリカの金利が依然として4%台であることと比べると、半分以下です。主要国の一部ではインフレの再燃によって利上げを検討している国もあり(オーストラリアなど)、まだまだ金利差が意識された上での円安はしぶとく残りそうです。
また、高市内閣はまだデフレ脱却の宣言をしていません。デフレが続いているということはアベノミクスのような金融緩和を続けるというメッセージにも受け取れるため、これも円安の材料となっています。
日本円以外の通貨に関しては、米中対立によるオセアニア通貨の乱高下に要注意です。2025年4月には米中対立で中国に高関税を課すと発表した直後に中国の貿易依存度が高いオーストラリアへの影響を大きいとして、豪ドルが暴落した局面がありました。依然としてオセアニア諸国は中国への貿易依存度が高いため、米中対立が激化すると売られやすくなります。
また、地政学的リスクの高まりによるスイスフランの暴騰も注意事項です。戦争のリスクが高まる永世中立国であるスイスに資金が流れるのは数百年前から続く相関関係ですが、近年ではそれがより顕著になっています。対ドル、対円でスイスフランは歴史的な高値圏になっていますが、スイスはマイナス金利政策をとっているため、スイスフラン買いは金利を支払うポジションです。持っているだけでお金が減っていくポジションを世界中の投資家が保有しているのは、それだけ地政学リスクの高まりを懸念しているとも解釈できます。2026年にこの傾向がさらに高まるとスイスフランの暴騰で多くの投資家が傷つく可能性があるため、FX投資家は注意しておくことをおすすめします。
暗号資産
トランプコインの発行など、トランプ大統領は暗号資産に対して積極的な姿勢をとっています。そのことが好感されてビットコインをはじめとする暗号資産は軒並み価格が上昇しましたが、その材料も出尽くして2025年の後半には息切れ相場となりました。もとから実需が乏しい金融資産だけに、ちょっとした材料やテクニカル的な示唆で大きく値を下げるリスクが隣り合わせの2026年になりそうです。
暗号資産は世界の金融当局と敵対する立場にあるため、長らく「インチキくさい資産」と見なされてきました。実際にその評価が当てはまるような草コインもたくさんありますが、ビットコインやイーサリアムといった一部の代表的な暗号資産についてはETFや投資ファンドが登場するなど、金融商品としての地位を確立しつつあります。
2026年はその地位がより高まるか、はたまた「やっぱりインチキくさいだけのもの」という評価に戻ってしまうのか、この綱引きによって価格が乱高下すると思われます。
すでに筆者は暗号資産が「仮想通貨」としての役割を持つとは思っていません。事実、ビットコインで買えるものはほとんどなく、ビットコインを持っている人はそれを日本円などの法定通貨に両替してから使わなくてはなりません。
そのため、暗号資産は今後さらに、これまでになかった新しい価値観の資産という地位になり、保有資産を分散するための1つの選択肢として成長していくと思っています。そう考えると現在多くの取引所で取引されている銘柄以外は無価値になる可能性が高く、投資をするなら主要な銘柄に絞って、さらにステーキングや自動売買など、保有している暗号資産が利益を生む仕組みを検討することがポイントです。
商品(原油、貴金属、穀物など)
インフレが進行すると、現物資産である商品の価格は上昇します。厳密にいうと貨幣の相対的な価値が下がるため、物価が高くなっているように見えているだけなのですが、結果として原油や貴金属、穀物などの価格は上昇します。
しかし、実際にはどうなのかというと、商品によって強弱まちまちでした。貴金属の代表格である金は何度も史上最高値をつけ、インフレの進行を象徴するような一年となりましたが、一方で世界経済の減速懸念で原油価格は下落。穀物についてはインフレによって相対的な価格が上昇した2025年でした。
2026年もインフレが進行することは間違いなく、特に穀物などの原材料系商品は価格が上昇しやすい地合いです。金については史上最高値を何度も更新して息切れしている感があるので、2026年は利益確定の売りも入って貪欲に上を狙っていく展開にはなりにくいでしょう。
原油価格は景気動向と中東、ウクライナ情勢に左右されやすいため、これらの情勢変化に敏感に反応する相場展開になるでしょう。
2026年の投資アドバイス
前章では主要な投資領域について2026年の展望を述べました。
次は、「それを受けてどうするべき?」という疑問にお答えしたいと思います。
やや具体的な投資アドバイスを展開しますが、あくまでもこれは筆者が「自分ならこうする」という見解であり、参考情報に過ぎません。
そうは思わない投資家も多くいることを前提にお読みいただければと思います。
日本株
やや強気のシナリオに沿って、日経平均株価のインデックス投資は継続する予定です。現在は5万円前後で推移している同指数が53,000円くらいになるだけでも資産増が見込めますし、それよりも上を狙うようであればさらに含み益は大きくなります。
個別株を狙うのであれば、やはりAIや半導体関連の需要が引き続き高いと思われます。すでに高止まりしているため高値掴みのリスクはありますが、アメリカのAI市場がさらに成長すればこれらの銘柄に恩恵があるでしょう。
また、成功している何人かの投資家に意見を聞くと、内需やインフラ関連、さらにサブスク系サービスの銘柄へのポジティブな意見が多く聞かれます。内需やインフラは日本経済の底堅さに加えて、さまざまな設備やインフラが更新時期を迎えているため、これらをリニューアルする市場が拡大するとの見方からです。
また、サブスク系サービスに注目している投資家に聞いた意見では、「スイッチングコストが高いため現在の強者がより多くの市場を獲得する」とのことでした。スイッチングコストとは、すでに利用しているサブスク系サービスを別のサービスに切り替える際に発生する金銭的、時間的、人的なコストのことです。すでに業務フローに入り込んでいるサービスを今さら変えるのは難しいということで、現在高いシェアを持っているサービス事業者が収益を伸ばすというわけです。基幹システムや会計ソフト、人事評価システムなどが該当すると思います。
全体的に堅調さを維持する方向性と見なすのであれば、一時的に5万円を割り込むなどの暴落があったらその時に実力と関係なく株価指数の暴落につられて株価が下がってしまった銘柄の下値を拾っていくと暴落からの回復時に大きく利益を伸ばすことができます。これも多くの投資家が実践している手法なので、参考にしてみてください。
米国株
AIバブル真っ只中の米国株は、AI次第、半導体次第です。またGAFAMなど巨大テック企業を中心とした業界の再編も進むと思われるため、大きな買収や合併などがあった際の相場変動はチャンスとなります。
ただし、先ほども述べたようにアメリカのAI企業は大半が赤字です。いずれ大きな利益を上げるに違いない、とばかりに投資が集まっているため、この期待感が薄れると一気に売られるリスクをはらんでいます。
また、アメリカでは2026年に中間選挙があります。これは4年に一度の大統領選挙と並ぶビッグイベントで、2026年の中間選挙では2年間のトランプ政権を支持するかどうかが問われます。共和党が負けると、トランプ政権の後半はレームダック化してしまい、影響力が下がって不安定化する懸念から株価は下がりやすくなります。現在の情勢では共和党が負ける可能性が高く、リスク要因として意識していく必要があります。
さらに、FRB(連邦準備制度理事会=アメリカの中央銀行に相当)の議長人事も株価にかなりの影響を及ぼします。現在のパウエル議長に対してトランプ大統領は強い不満を持っており「もっと利下げしろ」と言い続けています。後任人事にトランプ大統領の意向が反映されるのは間違いなく、誰がなったとしても利下げ論者が就任するでしょう。利下げをすると債券から株式へと資金が流れるため、株高要因です。
引き続き最強指数と呼ばれるS&P500や、AIバブルの恩恵を最も受けるナスダック100指数などは堅調に推移すると考えられるため、インデックス投資をしている人には追い風です。また、テック系はアメリカ国内の内需関連銘柄などにも上昇期待が広がりそうです。
為替(FX)
アメリカは利下げ、日本は利上げというのが2026年も続く基調です。そのため、円高ドル安に緩やかに向かっていくというのは、大方の見方です。まだまだ金利差が大きいためドル円のショートポジションを長期保有するにはスワップコストの懸念がありますが、短期トレードで小刻みにドル円の売りを仕掛けていくのは有効でしょう。
日本ではあまり注目されませんが、米ドルは他の主要通貨に対しても弱含んでいるため、ユーロドル(EUR/USD)や米ドルカナダドル(USD/CAD)などの通貨ペアでも米ドル売りが機能しやすい相場となるでしょう。
オセアニア通貨では、豪ドルの独歩高に要注意です。似た性質の通貨として長らくレンジを形成してきた豪ドルNZドル(AUD/NZD)が高値圏で推移しており、NZドルを引き離して豪ドル高が進む可能性があります。インフレ再燃でオーストラリアは利上げ再開との噂もあるため、豪ドルのショートポジションを保有している投資家は手仕舞いを検討する時期が来るかもしれません。
高金利通貨は、追い風が続きそうです。トルコリラやメキシコペソ、南アフリカランドといった新興国系の高金利通貨は横ばいで推移しやすく、そうなるとスワップ収入狙いで買いポジションを保有している投資家には有利です。特にメキシコペソはアメリカとの貿易関係が再び活発になりそうだとの思惑で上昇が始まっており、スワップ収入だけでなく値上がり益狙いでペソ円の買いを仕掛けている投資家が多くなっています。
暗号資産
暗号資産は、主要国の金融政策や関連の金融商品による影響で乱高下するでしょう。2026年も引き続き「まともな資産」になれるかどうかがポイントで、主要国で禁止されたり締め出されるような動きがあれば、暴落します。逆にETF承認や日本の分離課税化が実現するなどの動きがあると、買われやすくなります。
そのため暗号資産がどう動くかを予測することは極めて難しく、方向性を定めない投資が有効であると考えています。
具体的には乱高下する値動きに着目し、FXでよく見られるようなリピート系自動売買が有効であると考えました。下がれば買い、上がれば売りといった機械的な売買をして、一定の値動きで利益確定を繰り返せば相場の乱高下を利益に結び付けることができます。
すでに一部の証券会社や暗号資産取引所、投資システム会社などが暗号資産の自動売買サービスを提供しています。筆者は「GPT-Trade」という自動売買サービスを使って楽天ウォレット口座の暗号資産を自動売買する運用をしており、月利1%以上の運用益を上げています。これについては中々面白い投資なので、また改めてカチケンで紹介したいと思います。
商品
原油、貴金属、穀物の3つに絞ると、これらはテクニカルというより地政学リスクや景気動向によって左右されると考えておいたほうがいいと思います。戦争のリスクが高まれば原油や貴金属が変われるため買い推奨、逆の動きが起きれば売り推奨です。常にニュースをしっかりチェックしておく姿勢が求められるので、投資初心者や兼業投資家にはあまりおすすめはできません。
CFDなどで商品投資をするのであれば、現在の価格から大きく離れたところに指値を入れておいて、何か急変が会った時にそれが約定することに期待して放置しておくくらいのスタンスがいいと思います。
まとめ
2026年の投資環境について現役の投資家である筆者が予測、展望をしてみました。本文でも述べていますが、2026年も波乱含みになることは間違いなく、それに備えておくことが何よりも重要です。何か起きた時に祈りながら損失の回避を願うのではなく、何か起きた時がチャンスとなるような投資スタンスで臨みたいものです。
そのためにはやはり資金管理が重要で、ハイレバレッジ取引や余剰資金の少ない投資は禁物です。暴落や急変があったら追加投資ができるように資金を残しておくことで、2026年に何が起きてもチャンスをモノにすることができます。

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