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そもそも「NISA」って? 2024年からはじまる「新NISA」を初心者にわかりやすく解説

    

2024年に迫る税制優遇制度「NISA(少額投資非課税制度)」刷新。とはいってもまずNISAを知らない方にはなんのこっちゃ?ですよね。人生100年時代、資産形成は個人に委ねられたといっても過言ございません。テレビやYouTubeのCMでも頻繁に資産形成の重要さを訴求するニュースや動画が見つけられます。
政府が「貯蓄から投資」の促進を目指し、2014年に始まった、個人投資家のための税制優遇制度『NISA』。豊かな老後、安定した未来のために投資始めようという風潮怖い?怖いのはそれが何か、その正体を「知らない」から。やる・やらないは知ってから考えればいい!始めるにはいつだって遅くはない、ざっとお勉強して参りましょう。

1.そもそも「NISA」って何?

NISA(ニーサ)は『少額投資非課税制度』のことです。あわせて、この制度を利用する『NISA口座』を指します。国の政策・制度です。噛み砕きますと、~毎年一定金額の範囲内で購入した金融商品である、株や投資信託などの配当金・分配金を非課税とする「個人投資家のための税制優遇制度」~です。英国の個人貯蓄口座(ISA=Individual Savings Account)の日本版という位置づけで、「Nippon Individual Savings Account」の頭文字をとってNISAと呼ばれるものです。

通常、株式や投資信託等の金融商品を購入した場合、得た利益や配当に20.315%の税金がかかります。これを『NISA口座』を使った取引であれば、決められた金額まで購入した金融商品の利益に税金がかからないのがNISAの概要です。

基本的に、株や投資信託の取引を行うには専門・専用の取引口座を開設する必要があります。これはすこしでも投資をかじったことがあればわかりますね。無い方は「そうなんだ」と飲みこんでください。金融商品の売買をする際、その取引口座を使って行います。この取引のためのお金を入れておく口座の種類のひとつに『NISA』があるのです。国は、貯蓄にかわる『資産形成』の手段として投資を促進するため、NISAという『非課税枠』口座を国民に選択肢の一つとして国民に設定した訳です。

2.NISAには種類がある!

2023年時点で、NISAは、成年が利用できる『一般NISA』『つみたてNISA』未成年が利用できる『ジュニアNISA』の3種類があります。※2024年に刷新される『新NISA』については後ほど詳細にご案内します。

  • 一般NISA / 株式・投資信託等を年間120万円まで購入可能。
    最大5年間『非課税』で保有できます。
  • つみたてNISA/ 一定の投資信託を年間40万円まで購入可能。
    最大20年間『非課税』で保有できます。
  • ジュニアNISA/ 株式・投資信託等を年間80万円まで購入可能。
    最大5年間『非課税』で保有できます。※1)2023年までで終了

※1)2020年度制度改正において、ジュニアNISAについては、新規の口座開設が2023年までとされ、2024年以降は新規購入ができないこととされました。であるのでこちらは終了が見込まれているとお考えください。

そして令和5年度、税制改正の大綱等において、2024年以降のNISA制度の抜本的拡充・恒久化の方針が示されました。金融庁のサイトより以下に抜粋します。

非課税枠であるNISAには、当然、限度が定められています。NISAは年間120万円以内(最大600万円)で最長5年までですが、ロールオーバーと呼ばれる延長手続きをすれば、翌年の非課税投資枠に移管することが可能です。つみたてNISAは年間40万円まで(最大800万円)で、最長20年までです。

3.新NISA制度とは?今までのNISAとの比較

2023年・令和5年度の税制改正の大綱等において、2024年・令和6年以降のNISA制度の抜本的拡充・恒久化の方針が示されました。

(参考:金融庁「新しいNISA」

このタイトルからおわかりいただけるかと思いますが、NISAとはあくまで『少額投資非課税制度』。あわせて、この制度を利用する『NISA口座』を指します。国の政策・制度です。これを2024年より刷新するというのが発表された方針なのです。

どういう方針かというと、現行の資産形成についての税制優遇制度『NISA(少額投資非課税制度)』を見直して、令和6年(2024年)から新『NISA制度』をはじめるというものです。何がどのように変わるのか気になる方も多いのではないでしょうか。今後の関連法案の可決成立が前提でありますので、未だこれより変更がある可能性はありますが、現時点での変更点を以下に解説します。変更点は主に4点です。

3-1.変更点1)…NISA制度の恒久化

2023年末までのNISAについては非課税投資の『期間』が定められており、期限ごとにロールオーバーの対応が必要でした。今回の刷新で『新NISA』では、期間制限がなくなり、恒久制度になります。期限無しに、いつからでもNISA口座での運用を行うことができるというものです。

3-2.変更点2)…年間投資上限額の引き上げ

『一般NISA』⇒『成長投資枠』に2024年より名称・内容を移行
『つみたてNISA』⇒『つみたて投資枠』に2024年より名称・内容を移行
それぞれ、年間投資限度額が引き上げられます!

現行NISAは、『一般NISA』…年120万円、『つみたてNISA』…40万円の利用上限となっています。今回の刷新で『新NISA』は新たに一般NISAの変化型『成長投資枠』というものができます。これによって年間上限240万円となり一般NISAの枠が実質的に大幅拡大。また、つみたてNISAも『つみたて投資枠』に変化し、年間上限120万円まで利用できるようになります。

また、新しい『成長投資枠』と『つみたて投資枠』は同時に利用することが可能になります。これによって年間投資上限360万円まで、積立投資や一括投資に利用することができ非課税での投資利用の範囲枠が広がることとなります。

3-3.変更点3)非課税保有期間が無期限に!

現行NISAは『一般NISA』の場合、非課税保有期間(5年)を経過したら、売却・換金するか、『ロールオーバー』と呼ばれる継続手続きが毎年必要でした。
『新NISA』では、非課税保有期間の制限がなくなり無期限となるためこういった手続きが不要となります。

3-4.変更点4)生涯非課税限度額の設定

現行NISAは『一般NISA』の場合で、非課税限度額が600万円(120万円×5年)『つみたてNISA』は800万円(40万円×20年)と、それぞれ別に最大金額が定められていました。
『新NISA』は、新たに採用された考え方として、1人あたり1,800万円の非課税限度額が設定され、生涯利用可能となります。

どういうことかというと『簿価(=取得価額)』で総枠を管理するというものです。この『簿価管理』のメリットは、売却時に「簿価」が減少するので枠を再利用できることです。
例として、運用商品の見直しや一時的な支出のため換金した場合、ここで換金分が減少しますね?その枠をあらためて使えるというものです。

また、『成長投資枠』の非課税限度額は1200万円となっており、新NISAの1名あたり1800万円の非課税限度額の内として計算されます。この部分について買付方法が「積立」に限定されないので、まとまった資金の投資に活用することができます。

4.新NISA制度になった場合、今までのNISAはどうなるの?

また、新しくはじめるには待ったほうがいい?
まず、既にNISAを活用してるの方にも『新NISA』がはじまれば、新たに非課税限度額が付与されます。安心して参りましょう。そして、『新NISA』いいじゃない?やってみようかな、とお考えの方は、2023年からNISAを始めるのが得かもしれません。

というのが上に述べましたように、既に『NISA(一般・つみたて)』を活用している場合であっても、『新NISA』では新たに非課税限度額が付与されます。例えば、2023年に一般NISAで限度額120万円までを利用したとしても、2024年『新NISA』では新たに1800万円の非課税投資枠を利用できます。まずは現行のNISAのウォーミングアップからはじめてみても損はありません。

5.あらためてNISAをしたならどんなメリットがあるの?大きく2つのメリットがあります

4-1.メリット1)配当金や分配金、譲渡益が非課税となります!

一般NISAを利用する最大のメリットは投資で得た収益(配当金・分配金や譲渡益など)を、最長5年間非課税で受け取ることができる点です。通常ならば20.315%分税金で引かれるところを、一般NISAを利用すれば、利益をそのまま資産にすることができます。もしくは利益分を運用に回せば、複利効果を期待でき、より多くの収益を得られる可能性があります。

4-2.メリット2)確定申告不要!

NISA口座内で金融商品に投資して得た利益は、「非課税所得」ですから、一般NISAで利益を得ても確定申告をする必要はありません。

もちろん課税対象の証券口座などを別に持っていて、そちらでも取引をしている場合は、確定申告が必要なので注意しましょう。

5.新NISAになるまでに準備できること!

現行NISAは制度上の制約があり、積み立て放置にするのみの性質のものでしたが、新NISAなら、使いながら増やすことも可能になるものです。新NISA(少額投資非課税制度)は、生涯非課税限度額が設けられます。この総枠は、簿価ベース(=取得価額)で管理され、保有資産の売却を行うと、その分の枠が復活し、再利用が可能です。

豊かな老後のためにじっくりと資産形成を続けてゆくことは重要です。しかし、現実には出費を伴うライフイベントがちょくちょく起こるものです。それに対応が可能な投資口座『新NISA』を使いこなすため、できることをご紹介します。

  • 今後起こる可能性・予定のライフイベントを想定、書き出す
  • 投資商品についてどんなものがあるか、知見を得る
  • まず現行のNISA口座を開設する

ライフイベントは突然起こると対応に慌ててしまいます。いつ、どの程度の資金を確保する必要があるかを把握しておくことが大切です。教育資金やマイホーム購入資金のように決まった期限があるものは、現金化しなければならない時期と、マーケットの調整局面が重ならないようにリスクの取り方を考えておかなくてはいけません。

そして、投資商品についての学びですが、現行のつみたてNISAは、超長期投資を想定しているものであるので、株式に投資するインデックスファンド(指数連動型投資信託)一択でも問題はありませんが、使いながら増やしていくことを考えるならばインデックス以外の投資信託についても知識を得て、選択肢を増やしておくことが得策です。

6.まとめ

まだNISA口座を開設していない方はなるべく早く開設して、資産運用のウォーミングアップと学びをしておくことをお勧めしたいと思います。

新NISAは、現行制度の改良版となり2024年から新たに総額1800万円の投資枠が使えるためです。今回の改革は稀にみる改革であり、資産形成を考えたい・既に行っている方々にとってはとても効果的な改革であるという意見が大きいものです。老後の生活、そして豊かなライフプランを守るため、新NISAをフル活用して資産形成に励んでいただければと思います。つみたてNISA・一般NISAの変更点を理解し、やるべきか、やらざるべきか。ぜひ今後の資産形成の一手段としてご検討ください。